2014/04/29

オズの魔法使いと、ロンドンでの観劇の思い出

こんにちは。

先日、仕事で関わった公演の演目の一つに「オズの魔法使い」のバレエがありました。
創作かと思ったら、あるんですね、全幕作品としてのが。
今回行われたのは抜粋だと思います。



わたし、子供の頃に児童向け作品に触れる機会がほとんどなく(伝記とか大人向け小説(エロ含む)とか大人向けSFとかばかり与えられてました)童話とかそういうの全然知らないんです…伝記とSFは今でも読んでてよかったと思ってますが、エロ小説を読んでも、男って、女って、キモチワル。と拒否感を覚えただけでした。
それが後の男性嫌悪につながっていったんだとおもいます。。。
男自体はともかく性的な男を感じるともう無理!!!と成長しました。
そのため父親も実はかなりキモチワルイと思ってます。
今もエロを押し付けてくる男は嫌いで、攻撃される前に猛攻撃します。
彼は…エロ以前に仕事がものすごくできる人だったのでいろいろすっとばしてしまいました。
仕事のできる男が人間的にできた男というわけではないということを学びました!!



戻って。
ぐりとぐらなんて、ぐりとぐらとパンケーキ?その存在しか未だに知らないです…なんかいろいろおいしそうらしいですね??



数年前にロンドンにミュージカルを観に行ったとき、Wickedを観ました。



日本で観たことないまま行きました。
隣の席だった後輩たちが開演前にあらすじを教えてくれました。
私はそもそもの「オズの魔法使い」も細かいエピソードは知りませんでした。
むかしアニメでもやってましたが、黄色い道を歩いてることしか覚えてなくて。。。
あんたらどこに行きたくて歩いてるの??ってか、カカシとブリキとライオンは何なの??
と、最近まで思ってました……。

ミュージカルWickedは評判通りとても良くて。
とはいえストーリーとか人物相関図が分かってなかったので、あの羽猿なに!キモイ!とか、オズって結局誰やねん。とそういうレベルでした…あんま他の魔女たちとオズ自身は関係ないのね??みたいな…
英語はよく聞き取れないんだけど、すごい感動しました。



ロンドンに行くと言ったら知人たちがWicked関係のお土産をやたらねだってくるので、頑張りました。
ロンドンの物価は結構日本並みなので知人友人向けの指定されたお土産代は結構お財布が痛かったですが、演劇のチケット代はtktsで当日券を相当安く買えるし、当日でなく数日前とかに確保したければ安くはないけど日本で観るより断然安く、劇場のボックスオフィスに行けば結構買えます。日本に比べたらほんとに断然安いです。

「明日のソワレまだある?1枚くださいな。」
「ここらへんはまだあいてるよ。」
「うーん。もっと安いとこないですか。」
「いくらなら払えるの。」
「30£くらいのないですか。」
「ええ〜。だったらこのへん。」
「う〜。はじっこすぎる。40£くらいは?」
「ここらへん。でも45£だよ。」
「じゃあやっぱりここがいい!!45£OK!!1枚ください!!」

このくらいの会話ができれば現地でチケットは買えます。
tkts以外のディスカウントチケット屋は利用したことないです。tktsはオフィシャルなところです。
よっぽど良い席で観たければ日本からネットで予約しておいた方が良いですし(手数料はそれなりに取られますがしょうがない)、なんか観れたらいいな〜。くらいだったら、tktsのオープン時間ちょっと前に行って掲示を見て考えて購入するのでじゅうぶんです。
逆にtkts以外のディスカウントチケット屋を使うメリットって何だろう…
よくわかりません。掘り出し物があるのかなあ?

ただしtktsでは、大人気作品は、あってもディスカウント無しとか、扱い無しです。
あと、並びで席が欲しいときもかなり大変そうです。
ちょっと離れたり違う列ならともかく、並びで、しかも2人以上とか贅沢を言うとほんとにハジッコのハジッコであればラッキーくらいです。
それはtktsだけでなく劇場のボックスオフィスでもそのようで、私はオペラ座の怪人が大好きでロンドンで5回くらい観てるのですが、直近の公演をボックスオフィスでお安めの席で5人くらいで観たいアジア人がチケット購入にかなり苦戦してました。

でもねー。
日本で名作っていわれてる作品以外も、どれもこれもすごいんです。
ただ、アメリカで作られた…ライオンキングとかCHICAGOとかは、んん??なんか、アメリカンな感じじゃないね??と思いました。

10年以上前だったかな?にロンドンで観たラグライムは、ブロードウエイのとのあまりの違いに『別ものだね…』と感じたことを思い出しました。
ブロードウエイで観たのは、英語よく分からないんだけど感動でマジ泣きしました。
私は涙腺キツいほうなのですが、更に台詞理解してないのですが、あまりのすごさに泣きました。
ロンドンで観たら、発音違うし(私はアメリカ英語とイギリス英語の違いがわかるほどの英語力はありませんが、耳に聞こえる音が全然違いました)なんかいろいろアメリカじゃない感じと、演出も全然違ったので、えっここのシーンこうなの?えっ、えっ。て感じでした。
更にいえばライオンキングはアメリカでは観てませんが、禿鷹ほか小道具がヘロヘロだったことや、なんかちょっとお上品だったな〜と思いました。
これもかなり昔の話です。今は違うと思います。





ほんとにねー
ロンドンミュージカルは何見ても感動するんです。
英語があまりわからないのでストレートプレイはまだほとんど観てないのですが、「まあいっかー。」という気持ちで観ても、大興奮で大変なことになります。
そんな感じで観たのが『オズの魔法使い』と『ビリー・エリオット』。
なんで今まで観なかったんだろうと思うくらい大感動だったのでした。。

私の経験上は、オペラ座の怪人やレ・ミゼラブルはtktsにめったに出ないので、何日か前にボックスオフィスに行く方がいいです。席が全くないこともないですが、見にくくて残念すぎる席があちらの劇場にはかなりたくさんありますので。。ディスカウント無しの残念席とかね…

『オズの魔法使い』もtktsで買いました。かなり安くて、stallsの少し上手寄りの席でした。いくらだったか忘れちゃった。
家族連れ団体の親族同志がたまたま来てたようで
私の前の席と後ろの席で

「マイケル!マイケル!!」
「??あっ、チャーリーおじさんだ!!ヤー!ヤー!」
「えっ何を言ってるんだお前は!?
「だってほらおじさんが!!」
「え??わお!!チャール!!リッチーわーお!!」
「そこの席なの??マイコー元気か!?うれしいようれしいよ!!」
「そうだよ!!ボクげんきげんき!パパもママも元気だよ!!」
「チャーリー!マジいた!うっそマジで!!そこの席なの??やあやあ偶然だねえ!嬉しいよ!!」

という和やかなやりとりが聞けたのも楽しかったことを思い出しました。



お話の順番が完全に逆になったのですが、ロンドンでのミュージカル「オズの魔法使い」には、前日に観に行ったという恩師が
『オペラ座の怪人の初代ファントムのマイケル・クロフォードが出てたよ〜』
というので観に行きました。
「オズの魔法使い」役だったようです。

…ってか、ALWプロデュースの、割と最近始まったミュージカルだったんですね。舞台ミュージカル版って…。

それは今知りました…。。
無知って恥…

パラディアム劇場の場所は、行ったこと無いけどリバティの側だからわかったわかった!直前までリバティにいようっと!!
…と思ったら、あまりにも人がいないし、看板はあるのに、入り口がない。
何故??
こういう看板があるんですよ!!



ここであることは間違いないはずなのに。
と思ったら。
リバティ側は裏口で、こっちには楽屋口ばかりがありました。
なんだ、だから背中向きの看板だったのか…
まにあってよかった…ちょっと結構焦った…

このミュージカル。

びっくりしました。
わたし、完全にナメてました。
すごい感動しました。
ドロシーはカワイイし、カカシは、本当に骨がないみたいにクニャクニャだし、ブリキはブリキみたいだし、ライオンの情けなさは腹抱えて笑ったし、魔女たちもすごいし、歌は楽しいし。
なんだこれすごいぞ。
小さい頃からこんな楽しいの観てたのかみんな。羨ましすぎるぞ。


その後、日本版Wickedを観に行くにあたり、ジュディ・ガーランド主演の映画DVDを今更ようやく観たり。




「オズ はじまりの戦い」を観たり。



なんだこれすんごい楽しいぞ。

やっぱり、日本で言うプロの俳優と、欧米でのプロの俳優って、まるっきりレベルが違うなと思いました。
ロンドンでいちばん驚いたのはトトかもしれません。
ロボットか??と思うくらい正確な動きをしてました。
本物の犬でした。
演技がちゃんとできたら、ドロシーがそっとごほうびのオヤツをあげてましたから。
すげー。トト、ビジュアルも完璧だけど、演技も完璧だよ。
すげー!!!

私が観たトトは白でしたが、白じゃないトトもいるらしいです。

また、当然。演出についても、最高です。
子供向けと思って舐めてた自分を心から反省し、近くの席の子供たちと一緒になって「うわあー!」とか言ってしまってました。
職業柄、開演前に客席から見える舞台機構などを見まくっちゃいます。
まあほとんど仕掛けが外見じゃ分からないとか、前アカリは結構簡素だけど日本であまり使わない機材だなとか、スタッフスタンバイ見えちゃったわ。とか。
とはいえ、細かい演出プランに沿ってのスタッフワークだということはよく分かります。


そんな「オズの魔法使い」バレエ版にはじめて触れました。
カンザスのおうち→マンチキン→カカシ、ブリキ、ライオンとの出会い→西の魔女に捕まる→魔女をやっつける→エメラルドシティ→カンザスのおうち
ざっくりとこんな感じの流れでした。
音楽は、ミュージカル版のとだいたい同じでした。たぶん。
発表会とはいえ、音楽とおおまかな演出はそのままなので、ちょっと興奮しちゃいました。本番中の私のやることは冒頭だけだったのですが…
ビコーズビコーズビコーズビコーズビコ〜〜ズ♪

ジュディ・ガーランドは本当にカワイイです。
ドロシーにぴったりだと思います。
けどWikipediaで彼女の項目を読んで驚きました。
このオズの魔法使いのヒットにより大人気となり過密スケジュールとなった彼女は、当時はその危険性がよく分かっていなかった覚せい剤と睡眠薬を多用させられるようになり、どんどん崩れていってしまったそうです。
また、ヒットするようになるまで(したあとも?)性的関係によって役を得たりとかなんとかかんとか…
『オズの魔法使い』でとっても元気いっぱいに歌ってるジュディですが、実は覚せい剤によってハイになってる状態だったとWikipediaには書いてあります…


こういうことは日本でも多分未だにあることでしょうし、芸能界に関わらず、全てとは絶対に言いませんが、女性が仕事で活躍しようとすると、とりあえず誰それと寝てからな。みたいなところは残っています。

話は完全に反れますが、『女性だって自分の能力をいかして頑張ればもっと活躍できるんだ。』
という時代になっていると思っていた若い頃の私でした。
その業界が進化してなかっただけだと思いますが、なんやかや業務時間後の飲みだのなんだのにつきあわされました。
私はお酒にかなり強いので、人のお金でたらふく飲ませてもらえるのは全く構わないのでなるべく参加していました。
酔いつぶれることはまずないので。

今思えば。
ありえねえ。

と思ったひとつめ。
×寝てみようぜ。
ふたつめ。
×とにかく何もかもオレの言う通りにしろ。

納得したことは言う通りにできますが、それには確認が必要では。
とルートを通して確認して結果的にNGが出たらそのジジイは関連書類を全部破いてまき散らし、そのジジイは私とオハヨウゴザイマスの挨拶さえもしなくなりました。
完全無視です。

飲みの件はべつに飲むだけならいいんですけど、あっちこっち舐め回されたり還暦ジジイに胸弄られたりこんなこと我慢してまで続ける価値はないだろ!!
乳まったいらだな!でも乳首はあるな!感じるだろオラオラ。

とか上司にやられるとか。
ねーよ。
我慢する価値もねーよ。
このじじい達今すぐくたばれ。

と思って辞めたのもあるので辞めたことに後悔はないです。
あと、どいつもこいつも、仕事してませんでしたから。
パソコンのスタートメニューにエロサイトがどっさり入ってたり、ずっと競馬新聞読んでたり、ちょっと出てくる〜と言って7時間くらいパチンコに行ってたり(もちろん業務時間中です)、15時くらいには施設にあるお風呂に行ってしまい17時前には本番中でも帰ってしまうとか。

そういうのが現代の裏方業界でもあるので(もはや稀ですが)ジュディの頃には本当に大変だったんだろうなと思います。



辛さの話をしたかったのではありません。
幾年月を経て感動を与えるものは、安易な企画で作れるものではないこと。
覚せい剤や睡眠薬はその悪害を知られるようになったいま、働く子供を守るための法律をもっても、ジュディたちのような子役の苦悩が繰り返さないように願うと同時に、ひとに感動を与えるのは自己満足じゃ達成できないってこと自覚しろよなと、自分を含めて反省したのでした。

このまんまじゃ日本のエンタメ界もう無理です。
と、最前線を退こうとしている私じゃ説得力無いですが。
感動作品を作るための能力vs能力のディベート無しに、他の業界での地位があるらしき人がぎゃーぎゃー吠えてるだけの現場についていくだけじゃ名作は作れない。

裏方を選んだ私ですが、お金をもらうためにトンチンカンなやつに頭を下げる柔軟さはもっていません。
映画作る人は映画の世界からこっち側に来て欲しくないです。
舞台のルール知らないひとが映画ルールで私を罵倒しても『一昨日きやがれ』の意味はこれですと。
そんなに映画ルールで作りたいならこっち来んな。


話があっちこっちに飛んでしまいました。
はじめてバレエの「オズの魔法使い」に関わって。

発表会レベルではどこも頑張ってます。

プロデュースが、ダメダメです。

いろいろ、ダメダメです。


今年もロンドン行きたいなあ…

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