2021/04/20

乳がん手術入院のつれづれ その7

 今回は、痛みについて書きます。


・痛みについて

私は多分、痛み止めが効きづらい体質なんだと思います。
入院したときに対応してもらった看護師がちょっと不思議な人で、いらん情報をくれまして。
私はお酒に強いです。中年になって、ビールには本当にアルコールが入ってるのか。と認識できるようになって酒量がやや減った感じに。ワインは一晩で1本空けるのは余裕です。
がんと分かってからは断酒してますけれど。
「お酒に強い人は、麻酔にかかりにくい場合があります。」
と言われまして。
アルコールを代謝する機能が高いということは、麻酔の成分もさっさと代謝してしまう、という考え方があるようです。
へ〜。
私にそう言われてもなあ。麻酔科さんに頑張ってもらうしかないしなあ。
その看護師さんは、そういえば言ったっけ。と、麻酔が効きにくいかもしれないことを2回教えてくれました。ハイハイ。だからどうしろと。
更に、余談ですが、私の手術時間は4〜5時間の予定で、他の人より長いということも何度も言われました。
そう言われても私、寝てるだけだしなあ。
1人で延々待ち続ける父が大変だろうけど。
実際、Tさんは4時間くらいで帰ってきたような。
抜糸のときに形成外科の主治医にそのことを聞いてみたら、
「それを患者さんに伝える意図がわからない。」
と言われました。
「人によって術式は違いますからね、長いとか短いとかそういうのは関係ないですよ。」
と言われました。
明細を見ると、私に麻酔をかけていたのは4時間32分と書いてありました。
へ〜。
で、その、お酒に強いと麻酔にかかりにくいという理屈でいくと、痛み止めの成分も効きにくいのではないかしら〜。
私は普段生理痛などに悩まされることが年に数回あるかないかで鎮痛剤をそれほど使用しないので実感ではよくわかりません。
手術後から、痛かったことを延々と書いていますが、薬を入れてもらえばそこまで痛くないかもしれないよ。ということを先に書いておきます。

入院中に痛かったのは手術した縫い目ではなくて、右乳房があったところ全体です。
大胸筋の下に異物が入っていて、筋肉が引っ張られてるから、痛くないわけがなく。
点滴での痛み止めは手術翌日で終わり、ロキソニンのジェネリックであるロルノキシカムの服用に変わりました。胃薬と同時に服用し、毎食後。それでも痛いときはカロナールをもらう感じでした。


本当にあの痛さをどう例えたらいいのか。
大胸筋の筋肉痛なんて、実感したことないし。
成長期に胸に痛みを感じることがありますが、あれとは全然違います。
ロルノキシカムは4〜5時間の効果だそうです。
私は数日間、夕方17時くらいになると右腕が重くなって痛くて辛いようになり、乳腺科の主治医が来たときに伝えると
「お昼食べた後に飲んで、4時間は過ぎたくらいだもんね。素直な体ね、薬切れる時間だから。」
と言われて笑っちゃいました。

痛み止めが効いている間は、じっとしていれば特になんともないのです。
動くと痛いんです。
何より、横になることと起き上がることが拷問のように痛くて。
退院する前日まで、電動ベッドを使わずに起き上がったり横になったりするのは「無理〜」と涙目でした。
少しづつ角度を浅くして練習しました。
リハビリの方にも起き上がり方を教えていただいて。
家には電動ベッドなんかないですから。
私の場合患部が右なので、左を下にして、柵とか捕まるところもないので足を曲げてまるくなるようにしながら、または足を先に下に降ろして、左腕で上半身を起こす。
という感じに。
この、起こす時が痛いのなんの。
私は家のベッドが右側から降りる配置にしているので、逆にしないと辛いかしら。
と入院中結構考え込んでいました。
けどなんか突然、それほど痛がらずに横になったり起き上がったりできるようになり。
あれれ?
驚きました。
帰宅してからは、ベッドの配置を変える必要なんて皆無で、するっと起き上がれるようになってました。

寝ている間に、体勢のちょっとした違いで激痛が走り。
私は枕を右の腰から背中にかけたあたりに置いて、右上半身にかかる負担を軽くするように頑張ってみました。
痛くない体勢を見つけるまでが大変でもう本当に。
痛いけどもうちょっとこっち向きになったらどうだ、無理だ痛い〜〜〜。
と、ほんの小さな動きに声なき悲鳴をあげつつモジモジしてました。

友人が
「自分が超合金ロボットになったみたいに痛かった。」
と言ってました。私の場合、右上半身に、体にぴったりフィットした鋼の鎧を装着されたみたいにガッチガチにされたような痛みが起きることがありました。
辛かったわぁ...。
それでも、動かせる限り背中や肩、腰回りの筋肉の位置を少しずらすと痛みが治まったりしました。


そういえば。
手術後の夜、右上腕の内側が痛くて痛くて、見回りに来た看護師さんに伝えたのですが
「そこは手術では触ってないから...手術後の一時的な痛みだと思いますよ。」
「時間経過でおさまりますか?」
「そうですね。」
と言われました。本当に治りました。
退院してから後輩に話したら
「手術の時腕を上げたりなんだりされまくったんでしょ、そのせいじゃないっすか。」
と言われてものすごく納得しました。彼女は乳がんとか経験してないので完全に想像ですが。すごい想像力だわ。
ただ、Tさんは退院後もそこに痛みを感じていたそうで。手術の時ここにつながる神経に触ったのかなあと言ってました。実際のところはどうなのかわかりません。

右の大胸筋を補助するためか、私は背中の右側の痛みに悩まされました。
乳腺科の主治医に「そうなる人よくいる〜。」と言われました。
ちょっとあんまり辛いので、湿布を処方してもらいました。
手術してなくても自分じゃ貼れないところなので、看護師さんに貼ってもらってました。
気休めだったかもしれないけど、貼ったほうが楽だったです。たぶん。
右の背中の痛みは今でも起きます。もうこれはただの筋肉痛かも。

今でこそわけがわかってきましたが、入院中はよくわからなかったこと。
胸のふくらみの、右の端っこのあたりがプニプニで。
その上の、胸のふくらみが始まるところより上のあたりもプニプニで。
これは何なんだ?腫れ??
触っても痛くないけどなんだこりゃ。
と思ってましたら、切除を免れた自分の脂肪をここに集めてるのだそうです。
上のやつは、皮膚をわざと上に寄せて、内側で縫いとめているのだそうです。
シリコン入れ替え手術で仕上げをするときに使うみたいです。
こういう状態なので現在の私の右胸はなんとなく四角です。

脇の下に時々何かを挟んだような違和感があったりしました。
今思うと、縫い目のところの腫れ?自分では見えないので腫れてるのかどうかもよくわからず、ドレーンの管だったのかもしれず。


退院して家のお風呂に入りながら気づいたのが、脇の下を少し切って縫われてることでした。
リンパ節の切除ってここからなのかなぁ。
病院のお風呂には鏡がなかったので家に帰るまで全く気づきませんでした。
脇の下のムダ毛を処理するときは脇の下の皮膚を引っ張りながら抜いてたのですが、もう引っ張れそうにありません。つまむことしかできないわ〜。
上腕もまだ90度とほんの少ししか上がらないので、ムダ毛処理できないでないの...
腕上がらなければ見えないんだから、いっか。はみ出さなければ。

ロルノキシカムの服用は3日くらいで終了して、私が結構、時間通りに薬が切れて痛がるからかなんなのか、トラムセットという薬のジェネリックのトアラセットというお薬に変わりました。こちらは胃薬を同時に飲む必要はなく、ロルノキシカムは1日4回飲むと胃が荒れるので1日3回だけど、トアラセットは1日4回飲めるので、寝ている間に薬が切れて痛みで目がさめることを防げるそうです。退院後もこれを処方されてます。毎食後と寝る前、1日4回服用して、それでも痛いとき用に頓服でロルノキシカムを処方してもらってます。ですが、頓服として飲んだのは2回くらいかな。

トアラセットは副作用として吐き気や眠気、便秘などの副作用があるそうです。
私は眠気の副作用しか出ませんでした。
処方された初期は、朝食後にこれを飲んだ後眠くて眠くて、漫画を読もうにも全然読めてなくて、諦めて横になってました。明るくて眩しいのでアイマスク代わりに畳んだハンドタオルを目に当てて。
看護師さんがバイタルチェックに来ても、眠いです...と言って寝たまま対応してもらいました。
今はそこまで眠くはなってないと思います。
何せ業界的に仕事がなく、コロナ的に外出自粛で引きこもっていますので...。
時々外出すると、久々の屋外のせいか、トアラセットによる眠気のせいか、なんなのか、ポワポワしてしまいます。転んだりぶつかったりしそうで、慎重に動いてます。

Tさんはこのトアラセットの副作用の眠気と、吐き気と便秘も、退院後もおさまらず、とても大変だったそうです。違う薬に変えてもらってからは動けるようになってよかった、と連絡がありました。
一般的にはこれらの副作用は数日で治るそうです。
従兄がこれの開発チームにいたそうで、説明してもらってなんだかとても心強く感じました。
乳がん手術を伝えている仕事関係者に、結構元気であることを伝えるために、Facebookで毎日の食事の写真を載せていたのです。それを見て、どうしたんだ?と思った従兄が連絡をくれて、そうかそうか、そのオリジナルの開発したんだよ、もちろん1人で作ったわけじゃないよ、と聞いて驚きました。


ジェネリック医薬品については、私は進んでは使わない派です。
別の従兄姉が医者と薬剤師で、ジェネリックを使うとオリジナルで発揮する効能が出ないことがあって困ると聞いて。
けどこの病院は公立病院だからかジェネリックを積極的に使っているようで、この薬でここの医者が良しと判断してるならそれでいいや。と今回の手術を経験して考えるようになりました。

退院してからの痛みはほとんど薬でコントロールできてます。
縫い目のところが服に当たったり擦れたりすると痛いな。くらい。
バストトップと縫い目のところに1日1回くらい軟膏を塗るように指示されています。
寝るときもブラジャーを装着するように、とは言われていませんが、ブラジャーをしないでいきなり部屋着を着ちゃうと軟膏が部屋着の内側にべたべた着いて取れちゃうじゃん?と思って、ずっとブラジャーを着けています。
友人や、他の方の体験談を読むと、術後一ヶ月はバンドとか、専用のタンクトップみたいなので締めてた方もいるようですが、私はそういうの何にもないです。
乳腺科の主治医に聞くと、私の場合、バストトップを残したけど結構ギリギリなので、栄養を行き渡らせるために締め付けることは避けているのだそうです。
そ〜なのか〜〜〜〜。


痛みとは違う話題になっちゃってますが、ブラジャー。
手術後腫れてワンサイズ大きくしないと、という体験談をいくつか読みましたが、私は全然そんなことなかったです。ユニクロのエアリズムのリラックスのMサイズを脚から装着(腕が上がりにくくて頭からつけるの大変)でじゅうぶんです。
再建が終わると、再建した胸の方を大きめに作るためにブラジャーのサイズが上がるそうです。まあそれでも私の場合、エアリズムのリラックスに関してはこのまま使えるんじゃないかしら。
ちょっとステキなブラジャーを新調するときは、試着しないとですね。


手術翌日の晩ごはん。
麻婆豆腐と、茄子の、何だったっけこれ。
父が「おかずが少ない!」と言うのも今では分かる気がします。
そして普段どれだけ食べ過ぎているのかを痛感させられます。
私は何故かリンゴをたくさん食べると吐いてしまうのですが、少しなら大丈夫、と伝えてありました。
これくらいなら大丈夫でした。
別の日に、もう少しだけ多めのリンゴが出たときは食後にゲップが出ました。まあそれだけ。
叔母がお見舞いにと上等なリンゴをたくさん送ってくれて、どーしましょ。と思っていましたが、少しずつゆっくり食べているせいか、上等なリンゴだからか、なんともなく、美味しくいただいています。


次回は、何の話をしましょ。
そうだ、抗生剤とドレーンの話でも。



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