2023/07/05

『少女都市からの呼び声』新宿梁山泊 紫テント公演

演劇を純粋な客として観に行ったのはいつ以来だろう。
コロナ禍もあったから余計になあ。
新宿梁山泊の『少女都市からの呼び声』紫テント公演に行ってきました。

ずーっと昔に、普通の劇場での公演を観に行ってました。
近藤結宥花さんが好きで、あんな感じの雪子を楽しみに行ってきました。



雪子、全然違いました…。
場末のスナックのママみたいな声であんなふうにあの歌うたわれても…
近藤さんの印象を持ちすぎだと思いつつしばらく辛かった…。
パンフレットによると、六平さんの田口に合わせると水嶋さんが良いという金さんによる配役だそうです。うん。今回は今回と思って観なくてはならない。と自分を諫めつつ見てたらちょっと慣れてきました。

ストーリーは本当に難解で、どう説明したらいいのか全然覚えてませんでした。
だけど今回観たら、なんでしょう。年の功でしょうか。何にも考えてないのでしょうか。
現実の場面と、田口の夢or幻想の場面と、差し込みの場面と(なんてじめじめした陽気だろう)フランケン醜態の過去と、有沢が見せられてる幻想と、そういったものが重なってる構造かと気づきました。一輪車に乗った島田雅彦なんて役があるから初見の人は訳が分からなくなりますが、初演で島田雅彦が客演してるからある役なんですね。

演出の金守珍さんが結構出づっぱりで、テンション高くて、一番大変そうな印象でした。まだ安田君主演の演出も若手公演もあるのにタフだな~。と思ってたら六平さんがアドリブでいじってました。

そうそう、田口役が六平さんで驚いたんですけど、初演が六平さんだったのですね。
しかもその時唐さんからダメ出しが全然ないくらい高評価だったとか。どんだけ!!

新宿梁山泊は満天星でも観たことありますが、テント公演もたまには良いですね。
むっちゃ客席も仮設な、単管と板を組み合わせて隙間だらけでチケットやチラシはもちろん靴も落としそうなところに、丁寧に手作りされてるっぽい座布団と、座席番号の札と、貸してくれる団扇と、ぶんぶんまわってる扇風機と、これから出演する俳優たちがメイクしたまま案内や物販してる感じ。
舞台面にも高さがないなか仕掛けをあれこれ仕込んだ転換、演出。


これ観に行こうと思ったのは、同業仲間が関ジャニの安田君が大好きで、チケットが奇跡的に取れた!と喜んでいて、え~何やるの~、え!これやるの!なんつー難しいものをやるんだ!え、新宿梁山泊バージョンもやるの?チケット、あ、取れた。って感じでした。
そのせいかしら。女性客が多かったなあ。私くらいの年代の女性。まあ、どの演劇でもアラフィフ女性が一番多い傾向はあるかもねとは思いましたが。

この作品、せりふ回しがキレイなんです。
唐さんの作品いろいろ知ってるわけではないですし、昔見た赤テント公演は舞台装置が汚いおトイレだったことしか覚えてないんですけど。なんかキレイなんです。
知人が鄭義信がすんごい好きでよく語られました。だけど鄭義信と新宿梁山泊っていろいろ揉めたりしてたんですね。当時からちょっと聞いたことあった気がしてたけど、そういうことか。。

ああ、近藤さんの舞台観たい。
今でも俳優さん活動は一応やってるっぽいけど...。

ミラノ座公演は観に行けないけど、皆さんが楽しめるといいなと思います。



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